いずれは赤ちゃんが欲しいと思うカップルが多いのではないでしょうか。
自然妊娠を希望し普段通りの生活を過ごしていても、なかなか妊娠しない女性がいます。
そして、妊活を頑張っている焦りと不安からストレスが生じ、体調を崩してしまう女性もいます。
妊活中に月経不順、顔のほてりやのぼせなどの症状が現れたら、若年性更年期障害を疑ったほうがいいかもしれません。
症状が現れても、若年性更年期障害によるものだということに気づかない方もいるようです。
妊活中に訪れる若年性更年期障害、病院受診した時に受ける検査内容、妊娠しやすい健やかな体作りのために取り組む生活習慣
などをご説明します。
日本産婦人科学会で、妊娠を望む健康な男女が避妊せずに性交しても1年以上妊娠しなかった時に、不妊と定義されています。
また、ストレスや生活習慣の乱れが原因でホルモンバランスが崩れ、若年性更年期障害を起こす可能性があります。
妊活中に月経不順、顔のほてりやのぼせなどの症状がある場合は、病院を受診することをおすすめします。
卵子や精子は年齢とともに老化しますので、早めに産婦人科を受診して担当医に相談し、検査してもらいましょう。
問診と血液中のホルモン濃度を測定する検査で、更年期障害が起きているか判断されます。
更年期障害はホルモンバランスや自律神経のバランスが乱れることで、顔のほてりやのぼせ、動悸などのさまざまな症状が現れ
ますので、更年期症状チェックシートなどを利用して、問診があります。
血液検査結果で、卵巣から分泌する卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)が減少し、下垂体からの
指令ホルモンの卵巣刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)が上昇している場合、更年期障害が考えられます。
そして、20~30代の女性に更年期障害に似た症状が現れた場合、若年性更年期障害と言われています。
ホルモンの数値で甲状腺の病気、肥満、体重減少、男性ホルモンが高いホルモンバランスの異常などの病気も分かります。
若年性更年期障害の症状に対して、ホルモン補充療法や漢方薬の治療を行います。
また、ストレスが原因でホルモンのバランスが乱れることがあるため、抗精神薬やカウンセリングが有効と言われています。
若年性更年期障害の内服薬治療中に、妊活が可能なのかどうかは担当医にご相談してください。
まず自分を大切にし、若年性更年期障害を改善することが重要です。
不妊治療のステップとしては、タイミング法、排卵誘発法、人工授精、体外受精、顕微授精と進みます。
妊娠する成功率は病院によって異なりますので、病院のHPを確認しましょう。
また、不妊治療の勉強会などを開催している病院もありますので、是非参加されて相談すると良いでしょう。
妊活中に若年性更年期障害と診断された方は、生活習慣の改善が必要です。妊娠しやすい体作りのためにも、生活習慣を見直しましょう。
・基礎体温の測定
妊活中は排卵しているかどうか調べるために、自宅で基礎体温を測定することをおすすめします。
基礎体温を測定した値を手帳やアプリなどに記載しましょう。
基礎体温の記録や自覚症状のメモは、診断に活用されます。
月経周期が25~38日型で、基礎体温が二相性の場合は正常です。
基礎体温表の記録から、月経周期、排卵の有無、ホルモンの動き、体調変化などを知ることが出来ます。月経不順の場合はホルモンのバランスが乱れや排卵障害の可能性があります。
・食事
ダイエットが原因で、女性ホルモンが減少して月経不順や排卵障害を起こすことがあります。
また肥満女性もホルモンのバランスが乱れて不妊に繋がると言われています。偏食は避け、自分に不足している栄養素を補う工夫が必要です。
心身の健康を保つためにバランスの取れた食事を心がけましょう。
・運動
卵巣の状態を良くするためには、運動が必要と言われています。
運動することで体温が上昇して血液の流れが良くなり、女性ホルモンの分泌が活発になるため子宮内膜に受精卵が着床しやすいと言われています。
また、基礎代謝量を高めることによって血液の流れが良くなり、ダイエットにも効果的です。
有酸素運動が効果的ですので、ウォーキング・ストレッチ・ヨガがおすすめです。
運動を継続することが大切ですが、溜まった疲れはストレスが生じます。
休憩を取り入れ、楽しみながら運動を継続できることが理想です。
・睡眠
不規則な生活や睡眠不足はホルモンバランスが乱れて体調を崩すことがあります。
十分な睡眠を取るために、寝る前のスマホやパソコン、テレビなどを観ない事。湯船に浸かって体を温め、ホットミルクやノンカフェインの温かい飲み物を飲むなど、心と体をリラックスさせる時間を作りましょう。
・ストレス解消法
妊活中に若年性更年期障害の症状が現れ、先が見えない不安を感じる方がいるかもしれません。
過度なストレスはホルモンのバランスが乱れ排卵障害などを引き起こす可能性があります。
自分に合った趣味を見つけて、ストレス解消法を身に付けておくことが必要です。
仕事やプライベートが忙しく、妊娠を考える年齢が上昇しているため、年々不妊のカップルが増えています。
5組に1人が不妊に悩む時代で、卵子は年齢を重ねるにつれて減少していき、老化すると言われています。
年齢が若いほど妊娠する確率が高い。
そのため、妊活中の女性は心と体の健康作りが大切です。妊活中に更年期障害に似た症状が現れた時には、早めに病院受診して担当医に相談しましょう。
若年性更年期障害と診断されたら、早めに治療を始め、妊活生活習慣を見直してください。
◇ 鍼灸師・有山知恵子からのアドバイス ◇
まだ妊娠を考えていない時期だと、婦人科を受診することに抵抗があったり、生活に支障がなければ、自分の身体は後回しになってしまいがちですよね。
まず自分の身体の変化に気づいてあげることが大切です。気付いてもらうために、脳の訓練をしてあげる必要がありますね。また女性のドクターが勤務している病院も増えてきているので、確認して定期的な検診を。[/word_balloon]
有山知恵子
鍼師、灸師(国家資格)
日本体育協会認定AT(合格率1%以下の時代に取得)
栄養士(都道府県知事資格)
病院のリハビリ室や、シンクロやアメフトなどのスポーツ現場で、栄養士やアスレティックトレーナーの資格を活かし活動。
東洋医学と女性の健康の第一人者として、
主に横浜市、東京都新宿区でのセミナーを定期的に開催。
セラピストとして抜群の人気を誇り、その知識を講師として後輩セラピストに伝える。
「更年期に悩む女性のサポート」
「妊活に悩む女性のサポート」
「子育て中のママの健康」
の専門家として、
同業者向けセミナーや、
患者様向けに教室を開催。
現在、一般社団法人婦人科セラピー協会で、技術を指導するテクニカルディレクターとして活躍中。