更年期は女性の閉経前後をはさんだ約10年間のことを指します。日本産科婦人科学会によると、日本人の平均閉経年齢は約50才
と言われています。20代~30代の女性は、更年期はまだまだ先の事だと思っている方が多いのではないでしょうか。現代では
20代~30代の女性でもイライラや顔のほてりなどを感じることがあり、更年期障害と同じ症状が現れているため、若年性更年
期障害と言われています。若年性更年期障害は、毎日の生活習慣を見直す事が大切です。若年性更年期障害について、症状、原
因、改善方法などについてご説明します。
20代~30代の女性に更年期障害に似た症状が現れた場合、若年性更年期障害と診断されます。疲れやすくなった、肩こりがあるなど、不定愁訴を訴える女性が増えています。
仕事の疲れが溜まっている、家事育児が忙しくてゆっくり休めないと嘆いている女性も多いでしょう。
若年性更年期障害は、顔のほてり、のぼせ、ホットフラッシュ、汗をかきやすいなどの症状が現れます。他にも、めまい、吐き気、息切れや動悸、胸が締め付けられるような感じ、頭痛、肩こり、腰痛や背中の痛み、手足の関節の痛み、手足が冷える、しびれ、体のだるさや疲れやすいなどの症状が現れます。
それと、生理周期が不規則になった時は、ホルモンバランスの変化かな?と自分で症状のチェックをするとよいでしょう。
精神症状としては、くよくよしたり憂うつになる、気分の落ち込み、意欲の低下、怒りやすぐイライラする、情緒不安定、寝付きが悪い、眠りが浅い不眠などのさまざま症状が現れます。
また、更年期障害に似た症状で、生理前に体のだるさやイライラがある時は月経前症候群(PMS)の原因が考えられます。
月経前症候群は生理の3~10日前頃から、イライラする、怒りっぽくなる、うつ、腹痛、腰痛、頭痛、頭重感などの症状がありますので、生理周期を確認することも必要です。PMSは生理の周期が不規則なことが多いです。
若年生更年期障害はさまざまな症状が現れますが、他の病気も疑う必要があり、病院を受診して検査する必要があります。
疑問に感じること、不安に思うことは、きちんと担当医に伝えましょう。
卵巣から分泌される女性ホルモンのエストロゲンは、40代以降から低下し更年期障害の症状が現れます。
症状の現れかたは個人差があります。20代~30代の若い女性が更年期障害を発症する原因としては、無理なダイエットや食生活の乱れ、過労、不規則な生活、ストレスなどが考えられます。
ホルモンバランスが崩れた結果、更年期障害の症状がでるのです。
若年性更年期障害を放置すると、閉経する可能性がありますので、早めに産婦人科を受診して担当医に相談しましょう。
産婦人科を受診する前に、病院のホームページで更年期障害の治療方法などを確認することをお勧めします。
それと電話で相談してから受診してもよいでしょう。
治療方法として、薬物療法はエストロゲンを補うホルモン補充療法があります。
顔のほてり、のぼせ、ホットフラッシュ・発汗などの症状に効果があります。ホルモン剤は、内服薬、皮膚に貼るパッチ剤、皮膚に塗るジェル剤などの種類があります。
漢方薬は、心身のバランスを整える働きがあります。
さまざまな症状がでる若年性更年期障害の女性には、本人に合った漢方薬が処方されます。
気分の落ち込みや意欲の低下などがある方は、カウンセリングを行っている病院がありますので、相談してください。
また、抗うつ薬、抗不安薬、睡眠薬などの向精神薬の治療方法もあります。自分に合った治療方法を担当医に相談しましょう。
生活習慣では、食生活を見直すことが大切です。1日3食、栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。
冷たい物の飲み物は体を冷やしてしまいます。できるだけ温かい飲み物を飲んで体を温めて免疫力を高めましょう。
女性ホルモンの分泌をサポートするイソフラボンやビタミンE、ストレスへの抵抗力を強めるビタミンCを摂ることをお勧めします。
ストレス解消のために、リラックスする時間を作り休養することも大切です。
湯船に浸かって体を温める、アロマを取り入れる、十分な睡眠時間を確保し、規則正しい生活を心がけましょう。
ストレッチやウォーキング、ヨガなどの運動は症状の改善に効果があります。
20~30代の女性は、多忙で仕事や家事育児、人間関係のストレスなどが原因で、疲れやすくなりホルモンバランスが乱れて体調不良を引き起こすことがあるかもしれません。
無理が重なると、心や体が病気になってしまいます。
体調が悪いときは、病気、月経前症候群、若年性更年期障害の可能性が考えられますので、日頃から自分の体の状態をチェックする習慣を身につけていきましょう。
全ての年齢層の女性で更年期障害の症状がでた時、自己判断せず、他の病気も考えられる場合があるため、病院受診して検査することをお勧めします。
◇ 鍼灸師・有山知恵子からのアドバイス ◇
若年性更年期障害は子宮からのフィードバックが少ないと脳からの指令が過剰になります。
脳の過剰な働きは熱がこもり、更年期の症状として現れてきます。子宮自体の働きを高めることも大切ですし、脳のストレスを抜くために、腕への通路しっかり作ってあげましょう。
有山知恵子
鍼師、灸師(国家資格)
日本体育協会認定AT(合格率1%以下の時代に取得)
栄養士(都道府県知事資格)
病院のリハビリ室や、シンクロやアメフトなどのスポーツ現場で、栄養士やアスレティックトレーナーの資格を活かし活動。
東洋医学と女性の健康の第一人者として、
主に横浜市、東京都新宿区でのセミナーを定期的に開催。
セラピストとして抜群の人気を誇り、その知識を講師として後輩セラピストに伝える。
「更年期に悩む女性のサポート」
「妊活に悩む女性のサポート」
「子育て中のママの健康」
の専門家として、
同業者向けセミナーや、
患者様向けに教室を開催。
現在、一般社団法人婦人科セラピー協会で、技術を指導するテクニカルディレクターとして活躍中。