興味や関心が外へ向かうのではなく自分の内面に向かう性格です。
外部からの刺激に対する警戒心や恐怖心が強い傾向にあります。
たとえばこんな特徴があります。
・新しいことや、リスクのあることに取り組むのを避ける。
・騒々しいところ、人がたくさんいるところのように、周囲の環境から受ける刺激を嬉しく感じない。むしろ、疲れてしまう。
自分が内向的かどうかわからない??
それでは、実験方法がこの記事の一番最後にありますのでまずはそちらをご覧ください。
内向的な人は、社会生活を送るうえで、対人関係にストレスを感じやすく、自分を責めてしまう傾向にあるため、自分の性格のデメリットばかりを気にしがちですが、内向的な人ならではの、いい特徴もあることをよく認識しておきましょう。
・静かなところにいれば、とことん集中して物事に取り組むことができる。
・浅く広く考えるよりも、ひとつのことを徹底的に深く考える方が得意。
このような自分の長所を伸ばせる環境に、身を置くことができれば、ストレスなく充実した毎日を送れることでしょう。
内向的な人にとって疲労、消耗するのは、騒々しく人が多くいるところ。
確かに内向的な人のメリットをいかすなら、このような場所に積極的に出向くことはほどほどにして、むしろ、一人で静かに集中できるような環境をできるだけ長い時間確保することが、本人の人生を充実させることになるのかもしれません。
しかし、それがわかっているうえで、最低限自分の社会性を維持するために、ストレスを感じる場面に出向くことは当然必要になります。
ですから、
こんなストレスを軽減したい、という願いをもつのは当然のことです。
では、どうすればこのストレスを克服できるのでしょうか?
自分から無理に行動を起こす必要はない、というスタンスで人と接する。
会話も自分がリードする必要はない。つまり、受け身でいることを積極的に受け入れましょう。
相手に質問し、相手がどう思うのかを興味をもって聞いてみよう。
1対1の対話であれば、内向的な人でも大丈夫。
自分の意見を無理していう必要はありません。とにかく、相手に話してもらえば OK。
多人数での会話の場合も基本的には同様。
周りの人が会話を進めているのなら、それをきいて気になることがあるときだけ、詳しく突っ込んだ質問をしてみるのもいい。
それから、すぐにはできるようにならないかもしれないけど
話し相手の身になって、呼吸のスピードや見えているもの、手に触れているものの感触や、どんな臭いを感じているかなど、相手の五感を自分の感覚であるかのように感じてみる努力をすると、特別な会話をしていなくても、同調してお互いに安心できる雰 囲気になります。
さて、改めまして、自分が内向的かどうか調べたいのならば、どうすればいいでしょうか?
心理テストみたいなチェック方法は山ほどあります。ネットで簡単に検索できますのでやってみるといいでしょう。
しかし、より物理的な検査方法もあります。
そもそも、内向的な人は、大脳皮質の活動が活発な人が多く、外界からの刺激に対しての反応性が高いのです。
それで、刺激に敏感に反応するし、大脳皮質が、脳幹や大脳辺縁系の本能的な情動を抑制する自制心が強いと考えられます。
そこで 1960 年代にドイツの心理学者ハンス・アイゼンベルクは
次のような実験によって内向的であるかを知ることができると提案しました。
【綿棒とレモンによる検査法】
綿棒の先端を舌先に乗せ 20 秒待ちます。
次に、レモン汁を数滴舌に垂らしてから
先ほどと同じように綿棒の先端を舌先に乗せ 20 秒待ちます。
ただし、レモン汁が綿棒につかないように注意してください。
続いて、この綿棒の真ん中を糸でくくり、
綿棒を真ん中から糸で吊り下げます。
レモン汁を垂らしたときの唾液分泌量が多ければ
そちら側が重くなっているので綿棒が傾きます。
誰でもある程度は傾きますが、
それが大きく傾くほど、レモン汁に対して敏感に反応したことを意味しており
内向的である傾向が強いと判断できるということです。
ちなみに麻酔のききは、内向的だとどうでしょうか?
内向的な人の場合、大脳皮質の興奮レベルが高いため、それを鎮めるのに
より多くの麻酔薬を必要とします。
だから、麻酔の効きが悪いことになります。
ネットで検索すると、内向的な人に対して、ひたすら自分の長所をいかすように勧めているサイトを多く見ます。
しかし、実際のところそれはどうなのでしょうか?
長所をいかすのか、短所を克服するのか、それもまた、本人が望むものを選択するのが一番よいのではないでしょうか。
もし克服するのなら、カギとなるのは、他人に興味をもてるかどうかです。
人間の脳はミラーニューロンによって、他人と自分が、区別されていると同時に、つながってもいるのです。
ですから、自分に興味をもつのと同じように他人に興味を向けていく、その努力を日々積み重ねるのが本質的な解決になると思われます。
興味を向けるための一つの実際的な方法として、上で述べたような
会話の相手の、息遣いや見ているもの、触れているもの、嗅いでいる臭いなどを
まるで自分の五感であるかのように想像し、 相手と呼吸をあわせ、その場を一体となって味わう、、、なんていうと大げさですが
そこまでいかなくても、少しずつやっていくと色々な気づきが生まれてきます。
本日は、東京都世田谷ちゅうしん整体院 村山先生のコラムを紹介いたしました。