時間内にきとっと予定を切り上げて、次の仕事に取り掛かる。
これ、仕事ができる人の条件ですよね。
時間が守れない人の中で、実際の時間が、自分が思っているよりも早く過ぎてしまっていて、作業が終わったら「あれ?もうこんな時間?」みたいな経験が多い人はいませんか?
そのような人が、時間内で気持ちよく作業を切り上げられるようになるための、豆知識をお伝えします。
時間感覚がくるってしまいやすいのは、マルチタスクを行っているときです。
何かを考えながら、別のことをやる、といったとき、脳はタスクを切り替えなくてはなり ません。タスクの切り替えにおいて重要なのは、たとえば作業 A の途中で作業 B をやろうと切り替える時、作業 A を行おうとする脳の神経回路を止めることが重要なのです。
一度回り始めた神経回路を止めることは、非常にエネルギーをくいます。そのエネルギーを使うために、時間を把握する神経が使われなくなります。
そうすると、時間を把握していない瞬間が増えますが、その間、自分の意識にはあまり時間がたっていないように感じられてしまうのです。
このように脳の内部で時間がゆっくりと進んでしまうと、気づいたら、あっという間に時間がたっていて、つぎの予定に移るタイミングを逃してしまった、ということになるのです。
ですから、切り上げる時間を重視する作業を行うには、とにかくマルチタスクや、あれこれ違ったことに気を取られる状況を避けて、ひとつのことを素直に仕上げることに集中しましょう。
さらに時間のものさしをつくれば万全
それでもなお、時間に対する意識が希薄になりがちな人にお薦めなのが、時間のものさしをつくる方法です。
たとえば、よくテレビドラマを見る人が、だいたいドラマの長さで 1 時間をはかれるようになると、ほかの作業をしていても、ドラマの場合と比較することで、いま 1 時間くらいたったかどうかが判断できる場合があります。
ただ、ドラマだと、感情が揺さぶられたりすると、時間の感覚もそれに応じて変わってしまうので、もっと淡々とこなせる作業のようなものがベストです。
たとえば、編み物をよくやる人なら、この幅で何段編んだら、大体何分たっている、とか
毎朝メールをチェックする人なら、大体このくらいの数のメールをチェックしたら何分時間がたっているとか
習慣としてやっていることをやるたびに、それを終えるまでにどれくらい時間がかかったかを測っておくと、徐々にその時間が、作業記憶と一緒に体の中に刷り込まれます。
すると、ほかのことをやっていても、体に刷り込まれた作業と比較して「あれをやって いるときはだいたい 30 分くらいかかっているから、今やった作業量を考えるとこのくらいの時間立っているかもな」と推測ができるようになります。
ここでひとつ気を付けてほしいことがあります。 それは、作業中に時間を気にしてはいけないということです。
これは、ものさしをつくるための、習慣の作業をするときでも、 すでにできあがったものさしを活用して、今やっている作業を時間内に終えたいときでも同様です。
時間を気にしながら作業をすると、それ自体がマルチタスクになってしまい、脳の時間の進みが遅くなってしまいます。
そうではなくて、ある一定量の作業をやったら、そこで区切ってそこまでの時間を推測するようにするのです。 区切って、振り返るときに時間を考える。しかし、区切るまでは一切時間のことは考えない、というわけです。
それが最も正確に時間の感覚をつかむコツなのです。
本日は、東京都世田谷ちゅうしん整体院 村山先生のコラムを紹介いたしました。